会社名 | ライド株式会社 |
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施策対象商品 | ジウス(ホームページ制作)、スピーバー(レンタルサーバー) |
提供サービス | ホームページ改修、SEO対策、コンテンツマーケティング |
目的 | 自社サービスの問い合わせ、成約数アップ |
効果 | ドメインレーティングが30から70に上昇 問い合わせ数が70倍に増加 |
「ZIUS」「Speever」の問い合わせ数を増やしたい
――今回の施策対象について教えてください。
小谷野裕司さん(以下、小谷野さん):
自社で行なっているホームページ制作「ZIUS(ジウス)」と、レンタルサーバー「Speever(スピーバー)」というサービスです。
設立当初の2004年はレンタルサーバーの事業において市場を開拓していくようなイメージでしたが、今は飽和状態でマーケットとして成熟した感じがあります。
競合も多い中でどう生き残るのかを考えたときに、webマーケティングは必須だと考えました。ZIUS(ジウス)とSpeever(スピーバー)のサイトも、問い合わせ数を増やすためにはサイトの価値を上げていくことが必要だと考え、マスドライバーのサポートを導入しました。
――サイトの価値を上げようと思ったきっかけはどのようなものでしたか。
小谷野さん:
Web広告での集客があまりうまくいってなかったからです。問い合わせ数が3年ほど前から低空飛行でした。受注も少なくなっていたのであまりよくない状況であることに気づいてはいましたが、具体的な分析まではできておらず、特に対策もできていませんでした。
この業界のマーケットが成熟した中で自分たちがどう振る舞えばいいのかの知見を持っていなかったとも言えると思います。
マスドライバーさんに入ってもらう前は、自分たちなりにできることを想像して、スタッフブログを書いたりマニュアルサイトを充実させるなどの対策で、問い合わせ数を増やすために思考錯誤していました。
――マスドライバーとして、具体的にどのような施策を行ったのでしょうか。
小谷野さん:
SEOに基づいたZIUS(ジウス)とSpeever(スピーバー)のサイトリニューアルです。その前段階で、牧野さんに現状把握やサイト解析にも協力していただきました。2020年8月からスタートしましたね。
マスドライバー株式会社 牧野(以下、牧野):
例えばホームページ制作サービスのZIUS(ジウス)に関して言うと「初期費用が多くかからないホームページ制作会社、しかも月額も低価格」という見え方になるようにしたら、競合にも勝てそうだと考えました。
そのために、量と質を兼ね備えたコンテンツを作っていただくことになりました。SEOの順位上昇と維持のため更新していくことも大事なので、用語集などの細かいコンテンツなども盛り込みました。おかげさまでコンテンツの内容はとても有用なものになっていて、多くの人たちに読まれています。
コンテンツマーケティングという言葉すら知らなかった
――どのように施策を進めましたか。
牧野:
まずは、私の方でコンテンツの「型」を作りました。競合記事やインサイト調査し、
「ホームページとは」や「サーバー」などのキーワードで記事の構成案を作成し、それを元にライドさんの社内の方に記事を書いていただく方法です。
ライドさんにはかなり社内のリソースを割いていただきましたが、そのおかげもあってバズるコンテンツも発信することができました。
――社内でコンテンツを量産するのは大変だったと想像します。
小谷野さん:
1人だと大変でしょうね。牧野さんに作ってもらった構成案を元に、4、5人で制作しています。私はとにかく続けることに意味があること、時間がかかることを伝え続けました。それぞれに本業がある中、自分のタスク以外で慣れない作業なので「コンテンツ制作にかけているこの時間がサイトの価値を上げている」ということを理解してもらえるよう努めました。
牧野さん:
記事執筆後の校閲やキーワードの盛り込み、ヒートマップを入れて解析する作業などは私の方でやらせていただきました。
最初の1年間は毎日ミーティングをしていました。みなさんも大変だったと思います。
小谷野さん:
かなり叩き込まれましたね(笑)でもそのおかげでノウハウが蓄積しているのを感じています。
牧野:
競合に勝つことや問い合わせ数において早めに結果を出したくて、どうすればうまくいくのか、かなり頭を使いました。
小谷野さん:
社内へのノウハウの蓄積もそうですが、何よりwebマーケティングを文化として根付かせることと人の育成がいちばん大変だったのではないでしょうか。コンテンツマーケティングという言葉を知るところからのスタートでしたので。
牧野:
小谷野さんの理解と柔軟な対応、そしてみなさんが手を動かしてくれたおかげで結果が出たと思います。
――目標設定に対するお考えを聞かせてください。
小谷野さん:
数値の達成というより、ノウハウの蓄積を重視していました。
当社はラディックスグループの子会社なのですが、グループ中でSEOやコンテンツマーケティングの知見を持っている部署がなかったので、とにかくノウハウを吸収することが目標でした。
牧野:
そのために、コンテンツ制作に活用できるような構成案のシートをお渡ししました。
特にZIUS(ジウス)においては、ホームページを制作したいという動機の中で集客は大きな要素のひとつです。最終的にはそれがライドさんの提供サービスになるようにコンテンツでの人の集め方やホームページ改修のロジックをお伝えしようと意識しました。
ここ4、5年で、インハウスマーケティングという言葉が普及していますが、実際にはうまくいくケースは多くありません。でも、ライドさんの場合は小谷野さんがチームを牽引してくれたことがいい結果につながったと思います。人の気持ちを汲むことがとかできないとマーケティングは難しいです。
一時は問い合わせ数が前年比70倍にも
――マスドライバーのサービス導入によってどのような状態になることを期待されていましたか。
小谷野さん:
シンプルに問い合わせ数と契約数が増加することを期待していました。いくら問い合わせ数が増えても成約に繋がらなければ意味がないのですが、どちらもしっかり成果が出ました。
施策を始めて8ヶ月ほどで徐々に問い合わせ数が増え始めて、ドメインレーティング(サイトの価値を示す基準)が目に見えて上がっていきました。
牧野:
ドメインレーティングは2020年8月の時点で40だったのが、一時は70になりました。今は63で落ち着いています。この数値を上げることで、コンテンツや被リンクによってSEOが上がりやすい土壌を作ることができたと思います。
――実際に問い合わせ数はどれくらい増えたのですか。
牧野:
ZIUS(ジウス)の場合、2020年10月には月1件でしたがその後徐々に上昇し、2021年10月には月70件になりました。
――飛躍的増加ですね。
牧野:
小谷野さんをはじめとするライドのみなさんがコツコツ手を動かしてくれたおかげもあります。
小谷野さん:
最初はまったくの素人集団でしたが、ここまで育てていただいた牧野さんの粘り強さには感謝しかありません。
牧野:
みなさん、ベースがあるというか本業務でサーバーを扱っていることもあり基礎知識があるので、すぐに咀嚼して理解してもらえることは大きかったです。
ノウハウ蓄積によりwebマーケティング事業化も視野に
――これまで2年の施策の中で壁にぶつかったことはありましたか。
小谷野さん:
伸び悩んだ時期はありました。原因は明確で、本業とコンテンツ制作の兼務に限界があるということでした。そこで、Webマーケティング担当者を採用することになり、事業としてちゃんとやっていこうという体制になったのは会社として大きな出来事です。ここに至るまでにはある程度の成果がないとできないことなので。
牧野:
最初にお話させていただいたときに、会社の中でWebマーケティング専任者を作りたいとのことでしたので、その目的が叶えられたことはとても嬉しいです。
小谷野さん:
うちのグループ全体の強みは営業なのですが、客観的に見てもウェブでの集客やデジタルマーケティングの役割を持った部署は必要だと感じていました。さらにもう1人、Webマーケティング担当者の採用も進行中です。
――とてもよい流れですね。今回の施策を通して他に新たな気づきはありましたか。
小谷野さん:
社内でのコンテンツマーケティングに関する知見は、かなり広がりました。
そして、そのためには本業や施策対象となるサービスの質がしっかりしていることが必須だということに改めて気付かされました。いくら集客ができても、肝心のサービス内容が良くないとお客様はすぐに離れてしまいます。そうならないようにするためにはサービスの本質を良いものにすることが必要です。改めて品質を意識するようになりましたね。
牧野:
問い合わせが増えても中には熱量が低いお客様もいるので、集客の仕方は大切だと思います。
――集客ができてサービスの質も上がるという相乗効果につながっていますね。
小谷野さん:
サービスの質も徐々に上がっていっていると言えますし、そうなるように努めています。広告やマーケティングのペルソナに限りなく近いお客様が集まってくるようになり実際に受注も増えているので、マーケティング戦略とサービスがマッチしている状態だと思います。
――まさに、お客様と会社の幸せな関係を構築できていますね。さらに今後、マスドライバーに期待することはありますか。
小谷野さん:
牧野さんとの協働で培った今までのノウハウを生かして、webマーケティングサービスの事業化が少し見えてきたと感じています。とはいえ、今後もますます最新の情報や知見を豊富に持ってる牧野さんからの評価を必要としていて、我々はの習得を積み重ねていきたいと考えています。これからもコンサルタントの立場で最新の情報を与え続けていただきたいです。
牧野:
ありがとうございます。これからも最新の情報をキャッチし、お伝え続けていけるよう精進したいと思います!